災害の実態

地震や水害等、自然の脅威はすべての人を襲います。

避難すること、情報を得ること、避難生活で体調を崩すこと等、でもその影響の現れ方はその人の年代、身体の状況、社会的な立場、性別等によって様々に異なります。たとえば東日本大震災では、逃げ遅れて命を落とした方のうち、高齢の方と障害当事者の方のは人口比に対して2倍以上でした。その後の避難生活では、女性、男性、高齢者、障害当事者、乳幼児のいる家族、非日本語話者等それぞれの立場で様々な困難を経験するこになりました。

みんなを助ける、みんなが助かる防災を

災害に強い地域とはどのような地域なのでしょうか?

私たちは次の3つの要素が重要と考えています。

  1. 多様なニーズに対応する準備をしている
    多様なニーズに対応することは「大変なこと」「負荷がかかること」ではなく、実は被害軽減への近道です。
    避難路を車いすユーザーの視点で点検すれば、足腰の悪い方、小さなお子さんにとっても避難しやすくなります。子どもに理解しやすいことばで情報伝達をすれば、日本が母国語でない方にも伝わりやすくなります。「災害時だから細かいことを言っていられない」ではなく、「多様な人の被災を想定して準備する」ことは、ひいては地域全体の被害を軽減します。
  2. 多様な人の知恵と力が活かされている
    多様な人のそれぞれのニーズと課題を一番知っているのは「自分の生活の専門家」である当事者や当事者に近い人あり、地域において同じような年代や性別の人だけが多様な人たちの知恵と力が活かされていることが大切です。そのためには、参加しやすく、知恵をだしやすい場づくりがの工夫が大切です。
  3. 人のネットワークが広がっている
    所属する組織やグループを超えて、多様な人たちがフラットな関係でつながることで、個人や1組織ではできないことが実現していきます。

防災は今日を愛し、明日に備えること

私たちの人生、大切な人の人生、それが災害後も壊れることなく続くように備えることが防災です。
それには個人の防災リテラシーはもちろん、人とのつながり、お互いの多様性を理解し尊重することがとても大切です。

災害に強い地域は普段から、生き生きと暮らせる地域。

江戸川みんなの防災プロジェクトでは、区民主役で様々な組織と協力しながら、人生が豊かになるような素敵な防災を創っていきます。